Blue Ocean Strategy - Ocean Innovation Capability
エグゼクティブサマリー
Blue Ocean Strategy は、過去数十年にわたり世界の経営思想に大きな影響を与えてきました。 その核心は非常にシンプルです。
競争するのではなく、新しい価値の海を創造する。
しかし現代の日本企業は、かつてとは異なる現実に直面しています。
新しい市場は計画できない。
イノベーションは予測できない。
顧客の行動は不確実性を増している。
競争優位は永続しない。
だからこそ、問いは変わりました。
次のブルーオーシャンはどこにあるのか? ではなく、
新しい価値世界を継続的に創造できる「能力」をどう育てるのか?
その能力こそが、後半で紹介する Ocean Innovation Capability (OIC) です。

Blue Ocean Strategy が当初解決した課題
Blue Ocean Strategy は、競争中心の戦略思考に対する新しい視点として登場しました。 その問いは本質的で、日本の経営文化にも深く響きます。
「競争ではなく、価値の本質を見つめる。」
この発想は、長年企業を悩ませてきた3つの問題を解決しました。
競争中心の戦略
市場シェア、競合分析、価格競争…。 企業は「勝つこと」に集中しすぎて、価値創造を見失っていました。
イノベーションが機能追加に偏っていた
既存製品の延長線上で考えるため、顧客の本質的な課題が見えなくなる。
過去データに依存した未来予測
未来は過去の延長ではないにもかかわらず、計画は過去に縛られていた。
Blue Ocean Strategy は、 競争 → 価値 過去 → 未来 機能 → 本質 という転換をもたらしました。
Blue Ocean Strategy の限界
問題1:ブルーオーシャンは永続しない
成功は模倣を呼び、模倣は競争を生む。 競争は価値を削り、海は再び赤く染まる。
ブルーオーシャンは「状態」ではなく「瞬間」です。
重要なのは、次の海を創造する能力です。
問題2:イノベーションは霧の中で始まる
未来の市場を分析しようとするほど、霧は濃くなります。
企業はよく以下を求めます。
市場予測
ROI
DCF
売上計画
事業計画
しかし、まだ何も分からない段階でこれらを求めると、 イノベーションは止まります。
問題3:企業は「良いアイデア」を探しすぎている
イノベーションはアイデアからではなく、 学習から生まれます。
実験
失敗
修正
顧客の反応
気づき
これらが積み重なって初めて、新しい価値が形になります。
問題4:組織そのものがモデルに含まれていない
市場を変えるのは「組織」です。
組織が:
学び
試し
つながり
資源を組み替え
顧客の心を理解し
未来を描く
ことができなければ、ブルーオーシャンは生まれません。
ここで日本企業に馴染み深い概念が重要になります。
RBV(資源基盤)
新市場はアイデアではなく、資源と能力から生まれる。
Fusion(連結思考)
イノベーションは分断ではなく、結びつきから生まれる。
